第7章 誕生祝い to Masaki
「ごめん、風ぽん…困らせたかったわけじゃないんだ…」
気持ちを伝えたことに後悔はないけど、風ぽんが途方に暮れてるように見えて、つい謝ってしまった。
だって風ぽんにこんな顔させたかったわけじゃない。
関係なんて恋人でも友人でもなんでもいいから、俺はただ風ぽんと一緒に笑っていたいだけなんだ。
「ごめん…好きって気付いたら、伝えたくなっちゃって…」
謝りながら、もしかしたらこれで友人としての立場も失ってしまうかもしれないんだと気付いて不安になった。
ああ、もっと考えてから言えば良かった…
でもさ、風ぽんも絶対俺のこと好きだと思ったんだ。
なんか分かんないけど謎の自信があったんだよ…
「………ニノは?」
後悔に襲われて俯いてしまっていたら、ポツリと風ぽんの呟きが降ってきた。
「え?ニノ?」
なんで急にニノの名前が出たのか分からなくて顔を上げたら、風ぽんはすごく真剣な顔で俺のことを見てた。
「相葉ちゃんニノのこと好きだったでしょ?」
「風ぽん知ってたの?!」
まっすぐな質問に驚いて聞き返しちゃったら
「知ってた…ごめん…」
「いや、謝ることじゃないけど…」
風ぽんは途端に申し訳なさそうな顔になった。
俺の気持ちは智にもバレてた。
それこそ自分で自覚する前に。
そっか、風ぽんにもバレてたのか…