第2章 誕生祝い to Nino
-Mside-
最近、週末の度に智の家に通ってる。
付き合い始めてからも、俺たちは翔たちみたいに休みまで会うのが当たり前な訳ではなかったから、休日も智に会えるのは嬉しい。
でも2人きりではないんだよな…
「智くん…どうしてもリボンが縦になっちゃうんだけど…」
「ああ、これはここをこうしてさ…」
「なるほど!」
目の前には必死にリボンと格闘する翔と、そんな翔をあたたかい目で見守ってる智。
毎週末この3人で集まってる。
そもそもは、翔がニノの誕生日にディズニーとは別にサプライズでプレゼントを用意したいと言い出したのがきっかけだった。
最初は1人で頑張ってたけど、行き詰まったみたいで智に泣きついてきて。
智もニノのためならと張り切っちゃってさ。
別にそれはいいんだよ。
いいんだけど、それで智と翔が2人きりで会うのは許せないだろう。
翔はニノしか目に入ってないし、智も俺を好きでいてくれてると思う。
2人でいたって間違いなんて起こらないだろう。
でも頭で分かってたって、嫌なもんは嫌なんだよ。
だから俺は特に何をするわけでもないけど、翔と一緒に智の家へ通ってた。
でも、それも今日で終わりだ。
いやぁ、長い道のりだったな…
まさかこんなに時間が掛かるとは思ってなかった。
ニノの誕生日に間に合わないんじゃねーかと俺までハラハラするくらい、マジでギリギリだった。
ディズニーに行くのは明日だ。