第7章 誕生祝い to Masaki
結局あんまり良く見れないままイルカショーは終わってしまった。
くそぅ…
いいもん!いいもん!
いつかリベンジするもんね!
本当はもっと前で見たかったのに、ニノが絶対ヤダって言って後ろの方の席になっちゃったから。
次は最前列で見てやる!
まぁ、ニノだけじゃなくて他のみんなにも…なんなら俺の言うことなら大抵のことは聞いてくれる風ぽんにまで反対されたんだけどね。
こんな季節に濡れちゃったら着替えもないし風邪引くよって。
もっとも過ぎて反論出来なかったよ、ちぇっ。
だから次は夏にタオルと着替えを持って来よう!そうしよう!
その後は、シロイルカのおでこタッチへ。
ニノがやりたいって言うから翔くんが予約してくれてたんだけど。
いざシロイルカを前にしたニノは、やれ思ってたより大きいだの、手を食べられちゃうだの大騒ぎ。
まぁ、予想通りだよね。
ニノ以外みんなこうなると思ってたと思うよ。
苦笑しつつみんなで宥めすかして、何とかおっかなびっくり触れたけど。
「えらいえらい!頑張ったね!」
「すごいね、ニノ!触れたね!」
翔くんと智が大げさに褒めるもんだから、ニノのやつドヤ顔になっちゃってる。
自分でやりたいって言ったことやっただけなのに、あの2人は相変わらずベタ甘だなぁ。
確かにニノは可愛いけどさ。
「なんかぷにょってしてる…思ってた感触と違う…」
シロイルカに触りながら、静かにびっくりしてる風ぽん。
今の俺にはこの子の方が可愛いんだ。