第7章 誕生祝い to Masaki
「今日も翔くんがニノのこと迎えに行ったみたいでね」
「駅に2人で現れて、それからずっとああだよ」
クスクス笑いながら智も会話に入ってきたけど、やっぱり距離が近い。
しかも、すげー可愛い顔で俺のこと見つめてくるし。
いつの間にか俺の袖をちょこんと掴んでるし。
本当になんなんだ…///
智の行動が気になって話の内容があんまり頭に入ってこない。
実は昨日も智とデートしたんだけど。
昨日はこんなじゃなかったぞ?
いや、昨日だって可愛かったけどさ。
今日のはなんかちょっと違うんだよ。
何度も言うが、嫌なわけではない。
可愛い智も甘えてくれる智も大歓迎だ。
でも智の性格が突然変わるわけないし…何か裏があるんじゃないかと、素直に喜べない。
内心首をひねりながらも、3人で他愛もない話をしていたら。
風間の最寄り駅が近付くにつれ、だんだん雅紀がソワソワしてきて。
「おはよ!風ぽん!」
風間が電車に乗ってくるなり雅紀の顔がパッと輝いた。
……んんん?
「おはよ。今日も朝から元気だねぇ」
「そう?いつも通りだと思うけど」
「相葉ちゃんはいつも元気ってことだよ」
ニコニコ笑う風間はいつも通りに見えるけど。
雅紀は分かりやすくテンションが上がってる。
さっきどことなく寂しそうに見えたのは、やっぱり気のせいだったかと思うくらいだ。
いや、風間が来たから寂しくなくなったのか?
風間を見る目もなんだかいつもと違う気がする。
……これは昨日何かあったんじゃないか?