第7章 誕生祝い to Masaki
-Mside-
雅紀の誕生日翌日。
世間一般的にはクリスマスな今日は、雅紀の誕生日祝いで、ニノがそれはそれは楽しみに待っていた水族館に行くことになっている。
雅紀の誕生日なのにニノの行きたい場所かよ…ってのは、もう言うだけ無駄だから何も言わない。
まぁ、今回に限っては色々あったから仕方ないとも思うし。
雅紀もあの場を収めるためだけじゃなくて、本気で行きたいと思ってたみたいだからいいんだろう。
今回は目的地が遠いから、ディズニーに行くとき同様、電車内で待ち合わせてる。
雅紀の誕生日祝いと言えば思い出すのは去年のこと。
去年は朝から夕方解散するまで、智とニノが雅紀にベッタリ引っ付いてたんだよな…
あの時は俺と智も、翔とニノも、まだ付き合ってなかったし。
すぐ気を使ってしまう雅紀を思っての行動だったからやめろとも言えず。
でも良い気がするはずもなく。
モヤモヤした気持ちを押し隠しながら1日過ごした記憶がある。
さすがに今年はあんなことはしないと思うけど。
だって今年は恋人がいるわけだし。
風間だっているし。
………しないよな?
ニノの思考は俺には予想もつかないから一抹の不安はあるけれど…
何を見ても大丈夫なように覚悟だけはして、ホームに滑り込んできた電車の指定された車両に乗り込んだ。