第7章 誕生祝い to Masaki
「可愛いの見つけてさ、風ぽんとおそろいで持ちたいなーって思っちゃって。でもそんな一方的に押しつけられても迷惑だよね、ごめ…」
「違うって!」
風ぽんの反応がかなりショックで。
それを誤魔化そうとヘラヘラ笑いながら謝ろうとしたら、風ぽんに強めに遮られた。
いつも穏やかな風ぽんが声を荒らげることなんか滅多になくて。
びっくりして口を噤んだら、風ぽんは困ったように眉を下げた。
「違うよ…俺ほんとに嬉しいよ…」
それはすごく真剣な声で。
「本当に、嬉しいんだよ…」
噛み締めるように繰り返した言葉に嘘はないと思った。
「風ぽん…」
「ありがとう、相葉ちゃん」
ふわりと笑った顔は本当に嬉しそうだった。
喜んでもらえてたことが分かって、俺も嬉しいし安心もしたけど。
やっぱり思ってた反応とちょっと違う。
俺は、風ぽんはもっと軽いノリで喜んでくれると思ってたんだよ。
今の風ぽんの喜び方を見てたら、なんだか翔くんに指輪をもらった時のニノを思い出して…
………え?
ちょっと待って!
それって…それってさ…?
ふと思いついてしまったことに、勝手に心拍数が上がっていく。
ドキドキしだした胸を押さえながら、チラリと風ぽんを見てみたら愛しそうにキーホルダーを見つめていて。
その横顔に、またドキッと心臓が跳ねて。
ああ、そっか…
なんか、急に分かった。
鈍い鈍いって言われがちな俺だけど、やっと色々分かった気がした。