第7章 誕生祝い to Masaki
どこかでお茶でもって思ったけど、どの店も混んでて。
結局、公園にやってきた。
寒いからか人が少なくて、ベンチもガラガラだ。
カイロがわりに自販機であったかいコーヒーを買ってきて、隣に並んで座った。
「相葉ちゃん、お誕生日おめでとう」
風ぽんはこちらに体を向けると、買ったばかりの袋を手渡してくれた。
丸ごとくれるってことは、風ぽんのものは入ってないってことだ。
「ありがと。開けていい?」
「うん」
もらってすぐ開けさせてもらったら、中から出てきたのは俺が選んだ靴下と…
「タオルだ!」
やっぱり靴下以外にも入ってた!
某有名ブランドのスポーツタオル!
「プレゼントが靴下1足じゃあんまりかなって思ってさ。タオルなら何枚持ってても困らないでしょ?」
風ぽんはやっぱりちょっと照れくさそうだ。
もちろん靴下だけだって十分嬉しかったけど。
俺のために風ぽんが選んでくれたプレゼントっていうのがすごく嬉しい!
「ありがとう、風ぽん!俺汗っかきだから、めちゃくちゃ助かるよ!早速次の練習から使わせてもらうね!」
「良かった」
ちゃんとありがとうって伝えたら、風ぽんはすごく嬉しそうに笑った。
その笑顔が可愛くて。
もっともっと風ぽんの笑顔が見たくて。
カバンの中から、さっきこっそり買ったキーホルダーの入った小袋を取り出した。
「これあげる!」
「え?なに?」
突然のことに戸惑う風ぽんの手に無理やり押し付ける。
「開けて開けて!」
「え?え?」
急かして半ば強引に袋を開けさせて。
その間に自分の分も取り出した。