• テキストサイズ

キミのとなりで ずっと【気象系BL】

第6章 誕生祝い to Satoshi



雅紀は2人の返事にも満足したようで、再び笑顔を浮かべた。

うん、やっぱ雅紀は笑顔の方がいいわ。
安心する。

「ニノは水族館1ヶ月後になっちゃうけど、楽しみに待っててね!」
「うん………ってゆーか、自分から誕生日祝えとか図々しくない!?」

ニノは一度素直に頷いたくせに、ハッとしたように急に悪態をつき始めた。

でも雅紀は全く動じない。
むしろちょっと嬉しそうだ。

「えー?だって祝ってくれるつもりだったでしょ?」
「どうかなー?」
「なんだよ!祝えよー!」

何事もなかったかのようないつものやり取り。
ニノはもうケラケラ楽しそうに笑ってる。

いや、雅紀マジですげーな!
色んな意味で強え!


笑顔の戻ったニノとは対照的に、翔と智はしょんぼりしていた。

ニノにキレられたことが…いや、そこまで追い詰めていたことがショックだったんだろう。

「翔ちゃん!智!」

ニノは2人のそんな様子に気付くと、両手をめいっぱい広げて、まるでタックルするかのように2人に飛びついた。

「わっ!ニノ?」
「カ、カズ…?」

よろけつつもしっかりニノを受け止めた2人は、ニノの突然の行動に戸惑っていたけど。

そんなのお構いなしに、ニノは2人まとめてぎゅうっと抱き締めた。

「2人が心配してくれてるの、ちゃんとわかってるからね」

そう…ニノはちゃんと分かってる。
分かってるから、ここまで我慢してたんだ。

「ありがとう…2人ともだいすき!」
「カズ…」
「ニノ…」

にっこり笑うニノに、翔も智も感極まったように目を潤ませた。

泣き笑いみたいな2人の顔を見てたらもう大丈夫だって思えた。

翔はほんの少し不満も滲んでたけど。
それは智も大好きだと言われたことへのヤキモチだろうから、放っておこう。

/ 664ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp