第2章 誕生祝い to Nino
明日、翔ちゃんに聞いてみよう。
少し冷静になった気がする頭でそう決める。
俺が1人でぐるぐる考えてたって正解なんて分からないんだから。
本人からちゃんと話を聞けば。
そしたらきっと何でもないって分かるよ。
絶対何でもないもん…
不安に思うことなんて何もないよ…
何度か深呼吸しながら自分に言い聞かせてたら、突然スマホが鳴って。
見たら翔ちゃんからLINEが届いてた。
学校がある日もない日も。
最近の会えない休日も。
電話やメッセージは絶対欠かさずにくれる翔ちゃん。
ほら大丈夫だよ。
これだけでも翔ちゃんの愛を感じるじゃん。
でもメッセージを開いたら、また少し気持ちが沈んでしまった。
そこには会えなかったことへの謝罪しか書かれてなかったから。
いつもならその日あったことを細かく教えてくれるのに…
今日の用事のことも、智と会ってたことも、何も書かれてない。
どうして?
どうして教えてくれないの?
俺に言えないようなことしてるの?
せっかく落ち着けた胸がまたザワザワと騒ぎ出す。
そういえば、最近は会えなかった日のメッセージは簡潔なものだけだったかも。
電話も掛かってこない。
ああ、こんなこと気付きたくなかった…
抑え込んでたはずの不安がまた湧き上がってくる。
今度の不安は大きすぎて、もうどうすることもできなくて。
翔ちゃんに返事をすることも出来なかった。