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キミのとなりで ずっと【気象系BL】

第5章 恋敵



見蕩れてるだけじゃなくて俺もがんばらなきゃ!

少しでも翔ちゃんの役に立てるように。
1日でも早く戦力になれるように。

「二宮先輩、ちょっといいですか?」
「うん」

増田に声を掛けられて。
岡田先輩と話し始めた翔ちゃんのそばを離れる。

よーし!やるぞー!って気合いを入れてたら、すーっと菊池が近付いてきた。

全部見られてたって分かった時から、くるだろうなーとは思ってたけど。

やっぱりきた。

「男のくせに姫なんて呼ばれてヘラヘラして恥ずかしくないんですか?」

イヤミたっぷりな口調に、人を小馬鹿にしたような薄ら笑い。

うん、予想通り。
驚きも何もない。

相変わらず翔ちゃんに聞こえないように小声なのがムカつくくらい。

「みんなからチヤホヤされてさぞ良い気分でしょうね」

……こいつは何を見てたんだ?

別にヘラヘラなんてしてないし。
そりゃ翔ちゃんに見蕩れちゃってたけど…

はっ!

もしかしてダラしない顔になってたのかな…
だとしたら気をつけないと。

別に菊池にどう見られても構わないけど、翔ちゃんに変な顔は見せたくないもん。

あと、チヤホヤなんてされてないだろ。
チヤホヤどころか上田にいじられただけだし。

俺のこと本気で姫なんて言うのは翔ちゃんだけだよ。

俺はそれで十分だけど。

…っていうか翔ちゃん以外に姫なんて呼ばれたくないけど。

まぁ、菊池は俺が翔ちゃんと付き合ってること自体が気に入らないんだから。

俺がそこにいるだけで文句を言いたくなるんだろう。

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