第4章 生徒会
-Mside-
「一緒に生徒会入っちゃおうか」
「うん、いいよ♡」
どこか吹っ切れた顔の翔に、ニノがにっこり笑顔で頷いた。
翔はそのままニノを抱き締めようと手を伸ばしたけど。
「マジっすか!?」
「えっ!?本当に!?」
翔よりも増田と上田の方が早かった。
「二宮先輩!ありがとうございます!」
「本当にありがとうございます!」
翔そっちのけでニノに駆け寄ると、押頂くように片方ずつその手を掴んで、頭を深く下げた。
「もういいよー…そういうのやめようよー…」
ニノはまた困り顔になったけど、このノリに少し慣れてきたのかさっきまでよりは余裕が感じられる。
対して翔は慣れるどころか、さっき以上にブチ切れてて。
「おーまーえーらー」
鬼のような形相で2人の首根っこを引っつかむと、無理矢理ニノから引き剥がした。
「勝手に俺のカズに触ってんじゃねぇ!!」
こんこんと説教を始めた翔を横目に、今度は岡田先輩がニノに近づいて行く。
「二宮くん、ありがとう」
「決めたのは翔ちゃんですよ?」
「いや、二宮くんのおかげだよ」
頭を下げられっぱなしのニノはブンブンと手を振ったが、岡田先輩はありがとうと本当に嬉しそうに笑った。
ニノは照れくさそうにはにかんでたけど
「でも俺ほんとに何もわからないんで…いろいろ教えてくださいね」
きゅるんとした上目遣いに小首を傾げる合わせ技で可愛くお願いする。
「もちろん!よろしくな」
爽やかに答えて、握手なんかしてるけど。
岡田先輩もデレてないか?
「あーっ!!先輩まで!!」
それを翔が目ざとく見つけて。
「もう!油断も隙もないんだから!」
プリプリ怒りながら今度こそニノをその腕の中にしっかり閉じ込めた。