第4章 生徒会
気持ちがドヨーンと落ち込んできて。
このままじゃ良くないと、頭をブンブン振って嫌な考えを一旦頭から追い出す。
そんな挙動不審な動きをする俺にも翔ちゃんは気付かなくて。
一緒にいるのに一人ぼっちみたい。
………さみしい。
「翔ちゃん…」
そろそろ戻ってきて。
俺のこと見てよ。
「あっ…ごめん!俺ボーッとしてたね」
呼び掛けてみたら、翔ちゃんはハッとしたみたいに俺を見た。
ちゃんと焦点が合った目で俺のことを見てくれて。
しっかり目が合ったことにホッとする。
「智くんがどうしたって?」
でも会話を再開した翔ちゃんは話を聞いてなかったことが丸わかりで。
そんなこと分かってたのにやっぱり悲しくなる。
「智じゃないもん、雅紀だもん…もういい…」
ぷいっとそっぽを向きながら、こんな拗ねた態度は良くないって。
それこそ呆れられて嫌われちゃうかもしれないって。
そう思うのに、なんでもない顔が出来ない。
いくら胸にモヤモヤが溜まってるからって、こんなちっちゃなことで急に不機嫌になって。
自分でも本当にめんどくさいやつだって思うよ。
翔ちゃんは俺なんかのどこがいいんだろ…
もっと外見も性格も素敵な人なんていくらでもいて。
翔ちゃんなら選り取りみどりなのに、なんで俺を選んでくれたの?
翔ちゃんの隣にいるのが俺なんかで本当にいいのかな…