第4章 生徒会
それに、翔ちゃんが断りきれてないのも引っかかってる。
どんなに誘われても毎回断ってるのは知ってるけど。
それは俺が翔ちゃんが生徒会に入っちゃったらさみしいって思ってるのを察して、俺のためにそう言ってくれてるだけで。
本当の本当は生徒会に戻りたいんじゃないかなって…
そんな考えが頭から消えない。
俺のために翔ちゃんにやりたいこと我慢してほしくはない。
それは本心だけど。
もし本当に俺の存在が翔ちゃんの邪魔になってたら?その時は俺はどうしたらいいんだろう?
潤くんも心配してたけど。
考えて考えて、一瞬別れるって選択肢が頭をよぎったのは事実。
でもさ、本気で別れたいなんて思ってない。
思うはずない。
だって翔ちゃんのことが大好きだもん。
ずっと片想いして、やっと実った恋なんだもん。
自分から手放すなんて出来ないよ…
翔ちゃんの負担にはなりたくない。
でも別れたくもない。
2つの気持ちの間で身動きが取れなくて。
翔ちゃんがこんなに悩んでるのに、俺から生徒会の話を振ることは出来ずにいる。
本当にやりたいなら入りなよって背中を押すことも。
さみしいから入らないでって引き止めることも。
どっちも出来ずにただ黙って見てるだけの俺は、恋人失格だったりするのかな…