第2章 誕生祝い to Nino
でも、俺の翔ちゃんへの想いは大きくなる一方だけど、翔ちゃんは何も変わらないように見えて…
最近ちょっと思うんだ。
どんどん好きになってるのは俺だけなんじゃないかなって。
俺と翔ちゃんとじゃ、好きの大きさが違うんじゃないかなって。
きっと俺の好きな気持ちが大きすぎるんだよね…
翔ちゃんにはすごく大切にしてもらってる。
それなのに、翔ちゃんにも俺と同じくらいの気持ちでいてほしいなんて、そんなのただの俺のワガママだ。
今も十分すぎるくらい幸せなんだから。
これで満足出来ないなんて言ったらバチが当たっちゃうよ。
「え…明日も会えないの?」
「うん、ごめんね…」
目の前には両手を合わせて頭を深々と下げてる翔ちゃん。
今日は金曜日で。
『明日はどうする?』って聞いた途端に頭を下げられた。
幸せでいっぱいだったはずの心がしおしおと萎んでいって。
代わりに不安がむくむくと膨らんでくる。
「…明後日は?」
「ごめん、家の用事があって…」
声が震えそうになるのを我慢して聞いてみたけど、予想通りの答えが返ってきて泣きたくなった。
今までは毎日会ってた。
週末も、春休みも、GWも。
会えない日なんてなかった。
もし翔ちゃんか俺かどちらかに何か用事があったとしても、ほんのちょっとだけでも時間を作って会ってくれてた。
なのに、先週も先々週も会えなかった。
土曜日も日曜日も。
だから、明日も明後日も会えないかもって、心のどこかで思ってた。
でもそんな予想外れてほしかったのにな…