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第4章 I feel frustrated Whiteday






いつも通り夕食を済ませ、ローの部屋でシャワーも済ませ、この後ゆっくり本でも読むか、最近日課になりつつあるベポとトランプでもしようかと心を弾ませていたけれど。

脱衣所を一歩出れば、どれも叶わなかった。





「おい」


ローに呼び止められる。


「何?」



呼ばれたから返事したのに、だんまりを決め込むローへエリナはもう一度尋ねた。


「何、どうしたの」

「……いや」


どこかバツが悪そうなローの表情。

珍しくハッキリしない彼が不思議だった。

「特にないなら行くけど」

適当に返して部屋を出ようとしたら、また呼び止められる。



「待てよ」

「もう!だから何?」

「シャンパン買った…やるよ」

「っ!」


ローの手には綺麗にラッピングされたボトルが。

突然のサプライズに驚くも、とても人に物を贈るような表情ではないのが玉に傷だったが、そこは大目に見てあげよう。

「気でも狂った?」

「うるせぇな、いらねぇなら俺が飲むぞ」

「嘘!飲む飲むっ、一緒に飲も?」



一体どうしたもんか面白いからもうちょっと問い詰めてみよう。


「突然どうしたの?」

「いや、まぁ…前に貰ったチョコレートの礼だ」


まさかお返しをくれるなんて思ってもいなかったから。
素直に嬉しかった。

「そっか、わざわざありがとう。感謝して頂くわ」

「……別に、」



仏教面で口ごもるローが可愛くて。
私はニヤニヤしながらグラスを二つ取りに行った。




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