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拾った恋は、18禁

第2章 真っ昼間のにわか雨


「何がそんなに嫌なの?かわいい顔してるじゃん、彼」
「…………」




何が。
何が、なんて。



そんなの決まってる。
歳の差は、どう頑張ったところで、うめられない。
日々ジェネレーションギャップとやらに、苛まれているのだ。



「小学生」
「?」
「あたしが大学生活を華々しく送ってる間、この子、小学生だよ?」
「だから?」
「だから、って。ないでしょ、恋愛感情すら持たないって」
「そりゃ、大学生と小学生じゃね」
「でしょ」
「もう20歳越えてんだし、いいじゃん」
「他人事だし」
「他人事だもん」


あーあ、楽しそうな顔してくれちゃってさ。
ないから。
絶対。
梨花の想像してること、100%あり得ないから!









「な、ぎーっ早く早くっ」


例えばこんなところ。


「なんで?何その格好、およごうよー」
「無理」

炎天下の海。
人混み。
汚い海の水。


何より何より。



NO!紫外線!!


「なぎの水着見れないなら来た意味ないじゃん」
「勝手に連れてきたんでしょー?あたしはちゃんと断ったわよ!1秒だってこんなとこいれないっ」

「えー?じゃぁ、遊園地っ」
「却下」

「んー、水族館」
「人混み、嫌い」

「映画は?」
「眠くなる」

「なぎはいつもデート何してんのー?」

「え」


いつも。


『凪は好きなことないの?』
『行きたいとことか、ない?』


「あ……」
「なぎ?」


駄目。
思い出すな。
もうとっくに、終わったことなんだから。


『凪といても正直、楽しくなさそうで、しんどかった』

「………」


「なぎー、やっぱ帰ろっかー」
「え」
「のんびり家の中でテレビ見たい、俺」
「え?」
「海外ドラマ一緒に見よー?」
「………」
「なぎー、無理やり連れて来てごめん。顔上げてよー、ごめん、怒ってる?」

例えば、こんなとこ。

「なぎー」


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