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拾った恋は、18禁

第4章 はじまりの音と雨の予感









「ねぇなぎ」
「んー?」
「キスしたい、していい?」
「はぁ?」
「ね、していい?」
「駄目に決まってんでしょ!」
「なんで?」
「自分が有名人なの、忘れたの?ついでにマンションの外!外なの、今!」
「じゃぁさ、早く中入ろ?」
「………」
「なぎ、かわいいんだもん。そばにいて、なんて言われて俺平静でいられる自信ないよ?」
「そこは自信満々に威張るとこじゃないけどね」
「だって俺、昨日からお預け中なんだもん。ね、なぎ、キスしたい」


こいつは。
せっかく人が覚悟決めたのに。


間違えたかな。
腹くくるとこ。



「なぎー」


「はいはい、せめて中、入ってからね」
「いいの?部屋入ったら俺、キスじゃ終わんないよ?」
「………終わらせて」


言ってることが全然違うじゃん。


「なぎ、好き。大好き」


「はいはい」






無邪気な顔して。
天使みたいなかわいい顔、してんのに。
ほんと肉食。





「湊」





まぁでも、さ?


「あたしも好きよ、湊」



部屋までなんて待てないのはきっと、あたしの方。
エレベーターの中、って、カメラあったっけ?



「許可なくいなくなったら許さないからね」




誰もいないエレベーター、そっと目を閉じた。







拾った恋は、いつの間にかかけがえのない宝物。
キラキラ輝く宝石みたいに。
そして。
誰よりも、何よりも。

子供のようで、大人の恋かもしれない。




拾った恋は、18禁。






                      end







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