第4章 けんけんがくがく
「………佐助」
「はい?」
ずれた眼鏡を直している場合か。
童っぱ相手に酔狂なことをしている暇があるのなら、
「俺の暇潰しに付き合え。斬られたくなければな」
「これも鍛練を兼ねた暇潰しになります。まずは右足から。2回、前へ跳ねます」
ピチャッ、ピチャッ
「おい」
「そして両足を広げて前へ跳ねます」
ピチャッ
「……………」
「これを左足でも繰り返します」
ピチャッ、ピチャッ、ピチャッ。
ピチャッ、ピチャッ、ピチャッ。
「くだらん。興が削がれた」
童っぱの遊びなど、何の手慰みにもならん。やっていられるか。