第6章 歓迎会
「あいつはお前にとって大切な奴じゃねぇのか?」
リヴァイはこの言葉を口にするには、少し迷いがあったが、少しでもエルヴィンに思い直してほしくて、とうとうエルヴィンに問うた。
すると、エルヴィンはあくまでも冷静な声でこう言った。
「確かにそうかもしれない。
だが、私は一人の男である前に、調査兵団団長でなくてはならない。
そして、ソフィアは私の駒だ。
駒を上手く使いこなすのが俺の役割。
今回の調査の目的は、ソフィアという駒の力量を把握すること。そして、今後兵団にとって有用な人材なのか見極める、それが俺の役目だ。
誰に、なんと言われようとそれが変わることはない。」
リヴァイは、随分と饒舌なエルヴィンを見て、この作戦が本意ではないことを知る。
しかし、現実は残酷なもので、全てエルヴィンの話した通りだった。