第6章 歓迎会
エルヴィンの作戦を聞いた時、リヴァイは少なからず動揺した。
エルヴィンの作戦はこうだ。
「巨人と遭遇した時は、なるべくソフィアに引きつけ、ソフィア自身に対処させろ。お前はあくまでサポートに回れ。」
エルヴィンにとってソフィアは間違いなく、死んでほしくない部類に入る人間だ。
そのソフィアを半ば殺せと言っている、その作戦にリヴァイは驚くばかりだった。
「…お前、気は確かか?」
「あぁ、もちろん正気だよ。だが、俺には見極める必要がある。彼女が兵団にどのような利益をもたらすのか。」
リヴァイ班に配属されたからには新兵だから守られる、などという甘えは通用しない。
だからといって、初めての壁外調査でそれはあまりにも酷ではないか。
だが、それを本気で実行しようとしている。
やはり、このエルヴィン・スミスという男は何を考えているのか全く読めない。