第6章 歓迎会
「おい、入るぞ。」
リヴァイは食堂から離れると、エルヴィンに言われた通り、エルヴィンの執務室へと向かった。
ノックをせず扉を開けると、慣れた様子で書類を処理するエルヴィンの姿があった。
「何の用だ、エルヴィン。」
「あぁ、とりあえず座ってくれ。」
エルヴィンの部屋にある上等なソファにドサっと腰掛ける。
すると、エルヴィンもいくつかの資料を持って向かいに座る。
「早速だが、三週間後に壁外調査を予定している。」
「ほぅ、…それで?話したいことはそれだけか?」
「いや、今回リヴァイ班には初列索敵班を担当してもらう。」
初列索敵班とは、長距離索敵陣形において先頭に位置する班で、巨人と遭遇する可能性が最も高い。
つまり、巨人と戦闘する確率も必然的に高くなる。
「だから、何が言いたい?」
「まぁ、そんなに急かすな。」
新兵達にとっては初めての壁外調査となる。
巨人と対面することは大きな恐怖と不安が伴う。
それが新兵となれば2倍、3倍となるだろう。
思わず腰を抜かしたり、失禁するものもいるほどだ。