第6章 歓迎会
「さっきのリヴァイ兵長のように、皆んな心配してくれるんです。とてもありがたいとは思うんですけど、みんなの気のせいだと思うんです。」
こいつ、本当にバカなのか?
それだけの容姿を持っていて、どうしたらこんなに無防備になるのか、こっちが教えてほしいくらいだ。
なのに、ソフィアは至って真面目そうに話している。
「ほぅ、ならお前はそんなに脚を出してても襲われねぇ自信でもあるのか。」
「いや、自信というか、こんな無表情な女に寄ってくる人なんていないかなとは思います。」
リヴァイはソフィアの自覚のなさに苛立ちさえ覚えた。
ソフィアはそんなリヴァイの気持ちなど一切知らず、シャツの裾を肩まで捲り上げて力こぶを作り、リヴァイに見せる。
「おい、何の真似だ。」
「だって、見てください。こんなに鍛えてるんですから。もし物好きの男が襲ってきても、返り討ちにしてやりますよ。」
「…お前、本当にバカだな。勝手にやっとけ。」
そんな細ぇ腕のどこに力こぶがあると思ってるのか、こいつの頭に直接聞いてみてぇもんだ。
「とりあえず、腕しまえ。」
「…はい。」
リヴァイに言われた通り、ソフィアがシャツの袖を直していると、パシッと誰かに腕を掴まれる。
「えっ?」