第6章 歓迎会
食堂ではすでに酒が酌み交わされており、アルコールの匂いが廊下まで溢れていた。
「じゃあ、私行くから。」
「うん。また後で。」
「ソフィアも楽しんでおいでね。」
「アリアナもね。」
アリアナは自らが所属するネスの元へ向かった。
私も行くか。
ソフィアは班の頭であるリヴァイの姿を探す。
「あっ、いた。」
食堂の隅の机でポツンと一人で座って、ジョッキを傾けていた。
急いでリヴァイの元に駆け寄る。
「お待たせしてしまって、すいません。」
「いや、別に待ってねぇよ。まぁ、座れ。」
「はい、失礼します。」
リヴァイ兵長も白のカットソー姿で、少し緊張感が解れた気がした。
リヴァイはジョッキを置くと、ソフィアの方を向く。
「おい、ソフィア。」
「はい。」
「その格好はどうにかならねぇのか。」
「あー…、なんとか健闘したんですが、こういうのしか持ってなくて。」
「まぁ、今日は俺がいるからいいが、次からは気をつけろ。ここは盛りのついた兵士たちの溜まり場だ。ちゃんと自衛しろよ。」
「はい、リヴァイ兵長がそう仰るなら。」
ソフィアは口ではそう言いながら、少し不満そうな顔をした。
「…おい、言いてぇことがあるならさっさと言え。」
「いや、そんなことは…。」
「ならそのクソが詰まったような顔すんのはやめろ。」
「ク、クソって、そんな言葉使っちゃダメですよ!」
「俺を説教する前に、言いたいことを言え。」
ソフィアは頭を少し掻きながら、リヴァイに所謂、愚痴をこぼした。