第5章 調査兵団入団式
講堂で十分に騒ぐと、そろそろ自室に戻ろうということで解散になった。
「ソフィアはすごいね。」
「どうして?」
「あのリヴァイ班に新兵が配属されるなんて前代未聞よ?それをソフィアはやってのけた。本当にすごいわ。」
「そんな、やめてよ。」
部屋に戻ると、二人でベッドに座る。
さっきからすごい、すごい、と繰り返すアリアナは、言葉とは裏腹に少し涙ぐんでいた。
「ねぇ、アリアナ。」
「…なに、ソフィア?」
「どうして泣いてるの?」
一瞬目を見開いたアリアナは、兵服のジャケットの袖でゴシゴシと目を擦り、少し赤くなった目をこちらに向けて話し始める。
「本当は祝福しなくちゃいけないと思ってるの。…でも、あなたが死んでしまいそうで、私は怖い。」
「…アリアナ。」
「こんなにも小さくて、美しいあなたが、どうして一番危険な目に遭わなくちゃいけないの?この世界はあまりにも残酷すぎる。」
「アリアナ。」
「今すぐ団長に言って、班を変更してもらった方が…!」
「アリアナ!」
突然の大声にビクッと体を揺らすアリアナ。