第5章 調査兵団入団式
ソフィアがリヴァイと別れて、振り返った瞬間、同期達が一斉にソフィアに駆け寄る。
「おい!ソフィア、スゲェじゃん!!」
「そうよ!ソフィアならやってくれると思ってたけど、まさか本当にリヴァイ班になっちゃうなんて!!」
「おい、お前ら落ち着け。」
突然の騒ぎに戸惑っているソフィアの前を、アランが庇うように立ち、皆んなを宥めている。
「いいなー!ソフィアは可愛いし、リヴァイ兵長ともすっごくお似合い!!」
「そ、そんな、リヴァイ兵長に失礼だよ。」
「遠慮すんなって!さっきも二人でいい感じだったじゃねぇか!!」
「あれは、ご挨拶をしてただけで。」
「本当か〜!?」
皆んな、朝から酔ってるのかな。
まるで酔っ払いのような絡みかたに、少し笑いが込み上げる。
これからは皆んな、人類のために命を賭して戦う。
今日くらいは騒いでもバチは当たらないだろう。
「ねぇ、ソフィア、聞いてる!?」
「ハハッ、聞いてるってば。」
「お前ら、いい加減に…、」
「いいの、アラン。たまにはこういうのも楽しいじゃん。」
そんなソフィアに、アランは小さく溜息をつきながら笑みをこぼす。
「お前がそう言うなら、きっとそうなんだろうな。」
二人は微笑み合う。
すると、同期達があー!と声を上げ二人を引き剥がしにかかる。
「お前らは所構わずベタベタすんじゃねぇよ!!」
「ハハッ、ほんとに変わらないな、二人は。」
巨人の恐怖など忘れて皆んなで笑い合う。
こんな時間はいつまで続くのか。
ソフィア達はそんな切なさを胸に抱きながら、時間の許す限り騒ぎ合った。