第3章 訓練兵団解散式
ソフィアはその髪色もあってか、非常に整った目立つ容姿をしていた。
また、アランも茶髪の少しウェーブがかった髪で、186cmの長身、眉目秀麗。
それに加えて成績上位者ときたのだから注目を浴びるのは必然だった。
「なぁ、ソフィア。俺は少し疲れたんだが。」
「奇遇だね、私も。」
そろそろ宿舎に帰ろう。
アランの腕に引かれ歩き慣れた道を辿る。
宿舎ではすでに乾杯ムードが漂っており、外にまで声が漏れ出るほど賑やかだった。
「おお〜〜っ!我らが102期生のエース様達の登場だー!」
開放された気分で催されている宴は、限界など存在しないかのようにその熱をさらにヒートアップさせていた。
「レオ、隣座ってもいい?」
「お、おう!もちろんだ!」
アランと別れしばらくお互いの好きな時間を過ごす。
アランはあまり賑やかなのは苦手らしいけど、私は好きだ。
あまり表情に出ないだけで。
「レオ、もう酔ってるの?」
「酔ってねぇよ!」
「でも、顔真っ赤だよ?」
「…お前のせいだよ。」
レオがポツリと独り言のように呟く。
「えっ?何て言ったの?」
「何でもねぇよ!とりあえず飲め!」
「わっ。」
いきなり並々お酒の注がれたジョッキを渡される。
あまりお酒は得意ではないんだけど。
まぁ、いいか、今日くらい。
たまには弾けてもバチは当たらないだろう。
「っんぐ、んぐ、…っはぁー!」
「どうだ?美味いか?」
「うん、すっごく美味しい!」
「そ、そうか、なら良かった。」
レオは再び顔を赤く染め上げている。
何故だろう?
不思議に思って、顔を近づけてみる。
すると、弾かれたように距離を取られる。
地味に傷つく…。