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桜花繚乱!

第3章 真選組慰安旅行篇




雪乃達は、慰安旅行ということで温泉旅館に来ていた。
まぁ、実際にはとあるお偉いさんの弱みを握っている松平が「貸切にしろ」
と脅し…頼んだのだが。

「わぁー…大きい旅館ですね!!」
「そりゃ、どこぞのお偉いさんとこのだからな。」
眼を輝かせる雪乃を見ながら、土方は答える。
だが、其の真の事実を雪乃は、知らない。
土方が雪乃と話をしていると、突如後ろから蹴りを入れられる。
「うぉ、っ痛って!!何すんだ!!」
そのまま雪の上に倒れた土方は、後ろを振り向く。
其処には、真っ黒な笑みをした沖田が居た。
そして、其の横には同じような笑みをした銀時が居た。
「何俺達が見ていないからって、イチャついてんでぃ、土方ァ。」
「ねぇ、沖田君。此処で殺っちゃおうか?丁度雪も積もってるし、証拠隠滅には…ねぇ?」
と、土方殺しもとい、「ドS談義」を始めた。
「上等だ、御前らも今此処で…って、近藤さんは?」
二人は土方の言葉を聞いて、気付く。
確かに何処にもいない。
すると、雪乃が「あの…」と気不味そうに手を上げる。

「近藤さんなら…車に乗ってる途中にお妙さんを見かけて、尾行に勤しみに行きました…。」

と、3人に告げた。
3人は、
(あの、ゴリラ…!!)
と、呆れるような仕草を取った。

「うぉー、流石税金泥棒。結構設備良い所取ってるじゃねぇか。」
銀時が、荷物を置きながら驚くように言う。
「誰が税金泥棒だ。」
「え、御前だろ。…あー、でも雪乃は例外。」
と、そんな会話をしながら土方と沖田も荷物を置く。
ふと、土方は、雪乃が居ないのに気づく。
近藤とは違い、荷物は有るのだが見当たらない。
「おい、雪乃は?」
と、訊ねると沖田は、
「隣の部屋でさァ、もうすぐ出てくる筈ですがねぃ…あ、出てきた。」
と、襖の方に眼を向けながら言う。
出てきた雪乃は、桜の浴衣姿だった。
「に、似合いますか?」
と少し隠れるように出てきた雪乃に、男たちは
(当たり前だろ…!!)
と感じ、顔を手で覆うようにした。
感想は聞けずじまいだったが、結局雪乃は男達の視線を釘付けにしたのであった…。
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