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桜花繚乱!

第6章 雪合戦篇


「真選組と雪合戦。」 ~後編~

雪乃は、山崎に渡されたコップの中身を一口飲んだ。

其れを雪乃は「水」と思っていた。

しかし其れは、雪乃用の水ではなく、近藤に渡すはずだった「酒」だったのである-。

「あれ、山崎。此れ水だぞ?」
「え?そんな馬鹿な…まさか、雪乃さ…」
山崎と近藤は、気まずそうに雪乃のほうを振り返る。
「ん?何…?」
振り返った雪乃は…
何時になく、「妖艶」だった。

「え、…雪乃?」
「どう、したんでぃ…」
「どうしたん、ですか…雪乃さん…?」
「ど、どうしたんだ雪乃…?」

近くに居た、山崎、近藤を始め、
雪玉を投げようと、スタンバイしていた土方、沖田でさえも、雪乃のほうを振り向く。

酒で酔い、やや赤く染まった頬。
潤んだ瞳。
艶やかな唇。

其の姿に、男達の理性は、崩壊した。
「雪乃…っ、もう、俺は!」
真っ先に、土方が雪乃を押し倒す。
しかし、当の本人は、
-酒のせいで眠っていた。

「… … … … …。」

男は全員絶句し、噴出した。
そして、其れは笑いとなり、屯所に響き渡った。

そんな、雪の日のひと時。
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