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桜花繚乱!

第6章 雪合戦篇


「真選組と雪合戦。」 ~前編~

「上等だ、コラ。総悟、てめぇは今日此処で殺してやる。」
「先にお前が死ねよ、土方ァ。今此処で挽肉にしてやらぁ。」
「どうしてこんなことに…」

事の発端は、外回りから帰ってきた午後。
今日は一段と冷え込み、土方、沖田、近藤、山崎、雪乃は炬燵へと入っていた。
しかし、小さな、一つの炬燵に5人、というのは狭すぎる。
そんな時、沖田が土方を外へと放り投げた。
理由は、もちろん「狭いから」…ではなく
『雪乃の近くに座っている奴が気に食わなかった』から。
そんな理不尽な沖田のどS心が土方を襲う。
そして、土方がキれて、今に至る。

「ちょっと、二人とも殺しあうのは駄目ですから!!此処は、雪も積もってますから雪合戦にしましょう!!」
山崎が止めに入ると、二人は
「あ?てめぇは引っ込んでろ。」
と人睨みされてしまう。
(蛇×2に睨まれた蛙…。)
なんて思いつつも、このままでは駄目だ、と感じた雪乃は、二人の間に入り、
「あ、あの。私も雪合戦したいな…って。駄目、かな?」
と宥めるように訊ねてみる。
山崎の言葉と違い、控えめに訊ねる所と上目遣いな表情を見て硬直した土方と沖田は、
「まぁ、雪乃が言うなら…」
と承諾した。
「俺の立場って…一体。所詮ジミーなんだ…」
「山崎、ドンマイ。」
と近藤が山崎の肩に手を置いた。

そして、外へ出る。
ルールは、普通の雪合戦とは違って屯所の庭を全部使う。
隠れる場所は色々あるため困らない。
そして、最大の利点は、
「生き残れば、炬燵に入っているとき、雪乃の隣に座る権利」
が、勝者は得られること。
「チーム編成は…総悟と、近藤さんチームと土方さんと山崎さんチームですね…あれ、私は?」
雪乃は、少し疑問を覚え訊ねてみる。
土方は、
「御前は、此れ絶対石とか飛んでくるから座って他方がいい。…というか、もう来ている始末だからな。」
そういう土方の頭の横には、雪玉の中から飛び出た氷柱が刺さっていた…。

そして、(いろんな意味での)戦争が始まった…。
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