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桜花繚乱!

第3章 真選組慰安旅行篇


⑧ ~怪談大会~

「ちょっ…雪乃魂抜けてるんだけど!!」
「雪乃さーん!!」
「俺に任せてくだせぇ…動け心臓!」
そういって雪乃の頭に手を当てると、雪乃が生き返った。
「…ん、おはようございます。」
「おはようっていう時間じゃねぇですぜ?」
(((…今の、どうやったの?)))
そして、雪乃も息を吹き返したので怪談が始まった…。


ある休みの日。
とあるサークルの男女グループが廃墟へと肝試しで入った。
其の家は一年前に「一家心中」があったという曰くつきである。
一人は、ビデオカメラを片手に廃墟へ踏み込んだ。
すると、一人の男が、
「部屋の中を全部覗いて、入るときは御邪魔します、出るときはお邪魔しました、って言って戻ろうぜ。」
と言った。
そして、その肝試しは何気なく終わったのだが…。

一週間後、サークルメンバー全員で肝試しのカメラの鑑賞会をすることになった。
カメラをテレビに繋ぎ、映像を映す。
すると妙なことに気付いた。
他の部屋は普通に撮影されているのに、一家心中のあった部屋だけがノイズが混じり、砂嵐になる。
そして、其のノイズに混じって、何か聞こえる。
音量を上げて全員静かに聴いてみる。
すると、入るときの「お邪魔します」には「いらっしゃい」。
帰るときの「お邪魔しました」には、

-「返さない」

と返されていた…。



「って話だけど。」
と、銀時が話し終えた。
「大丈夫か、雪乃?」
「…はい、なんとか。」
今度は生きていたようだ。
「次は、俺の番…もうやめようか?」
と山崎が尋ねると、雪乃は首を振り、
「続けて、下さい。」
と少し声が震え涙目だったが言った。
「さすが、雪乃。そこらのへたれ男よりよっぽど男らしいでさァ。」
「「それ、俺のことですか?」」
と土方と銀時が青筋を浮かべながら言う。
「…じゃぁ、始めます。」
と山崎は喧騒を横目に話した。
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