第3章 真選組慰安旅行篇
⑦ ~怪談大会~
「こ、怖かった…。」
雪乃は、生き返った(?)のか溜息をつきながら山崎の隣に座りなおす。
「良かったー…」
「というわけで、次は俺でさァ。」
「「「「もういいだろ/でしょ/じゃんか!?」」」」
そして、沖田が話し始めた…。
-ある女が新聞配達のバイトをしていた。
とある家の新聞受けに新聞を入れると、隙間から人が見えた。
其の日は何気なく通り過ぎた。
次の日に、また其の新聞受けに新聞を入れた。
新聞受けには昨日の新聞が入れっぱなしになっていた。
隙間からは、昨日と同じく人が見えた。
「おはようございます。」
と何気なしに、挨拶をした。
しかし、返事は無い。
次の日。
やはり新聞はそのままだった。
中にも人がいたが挨拶をしても返事が無い。
しかも、よくよく見るとその人はいつも同じ方向を向き、ぼーっ、と此方を見つめている。
気味が悪くなりすぐに女は通り過ぎた。
次の日、女はいつものように新聞配達に出かけた。
「いやだなぁ…」
と思いつつ向かうと、其処には人だかりと警察の姿が。
「どうしたんですか?」
と主婦に訊ねると、主婦は、
「あら、知らなかったの?此処の人、3日前に死んでたのよ。
…首を玄関で吊って。」
「…という話でさァ。」
「…あ、雪乃さんっ!!」
ふら、と雪乃から魂が抜け出た。
「おいぃぃ!!出ちまっただろ!!魂!!」
「そいつぁ、すいやせん。ほら、雪乃。起きろ。」
沖田が謝って、雪乃を揺さぶる。
「…こんな状態だけど、次話させてもらいまーす。」
銀時が引き攣った顔で宣言した。