• テキストサイズ

ダイヤのA-短編集-

第1章 【御幸】そんくらいの、大きなこと




倉持「どういうことだよ?」

率直に聞くと遠藤はうーんと考えてから
ぽつりと話し出した

遠藤「これはあくまで私の考え方ね?
本当にこれで約束したりしてるわけじゃないからね?」

前園「おう。分かったからはよせえ!」

遠藤「はいはい…まぁ言ってしまえば

好きだよ、御幸のこと。」

倉持/前園「それは知ってる/知っとる」

ヴッと一瞬ダメージを受けたが持ち直した

遠藤「だしまぁもしかしたら向こうも
好きだったりして〜なんて期待しちゃう時もあるよ。

さっきも言ったけどね。

でも告白しないのは御幸が本当に好きだから。」

2人はまた「はぁ?」という顔をした。

遠藤「野球部って甲子園目指してんじゃん。
すっごい本気でガチでやってるってことじゃん。」

前園「おぉ、そりゃまー練習後とかも自主練で
自分追い込んだりしてるしなぁ。」

遠藤「そこまで一心に打ち込めるのは
野球が一番だからでしょ?」

前園「まぁそうやな」

遠藤「それがベストだと思う。

私は御幸がほんとに好きだから一番の野球を応援したい。
でもきっと付き合ったら私は、一番になりたがるんだよ」

ここで倉持は察した。

本当に好きだから、好きな人の目指す道を邪魔したくないから
だからこいつは今は引いてんだと。

倉持「ったくなんつー女だよ…」

ぽそりといった。

遠藤「なんだよ」
倉持「なんでもねーよ」

未来「まぁ私のわがままで御幸の邪魔をしないように
どんなに好きでも、どんなに期待してても
告白はしないの。」

さすがの前園も理解はしたようだが
納得はしてなさそうだった。

前園「なるほどなぁ…でもこわないんか?
御幸が他の誰かに取られてしまうんやないかって。

俺やったら不安で不安で仕方ないで!」

前園らしくて少し笑ってしまった倉持に
笑うな阿保ぅ!!と照れ突っ込みをした

遠藤「んーそりゃ取られたらやだけど、
やだからって告白して付き合えて、わがまま言ったり
察しられて気使われて邪魔しちゃう方がもっと嫌。」

言い切る遠藤に流石の前園も納得した


/ 6ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp