第32章 北の地にて ※
「お前がしたかったのはこれか…?こんな卑猥な真似教えてないが…どこで覚えた?」
「違っ…だって、」
「口があるのにわざわざこんなやり方で誘うとは、相当な変態だな…エマよ」
何を思ったのか知らないがエマの行動には正直驚いた。
口で言う勇気がなく代わりに…といったところだろうか。
リヴァイはどちらかと言えばこっちの方が恥ずかしいだろうと思ったが、
「まぁ…悪くはねぇがな」
リヴァイ自身、そんなエマの突拍子もない行動に強く揺さぶられてしまったのも事実だ。
「今度はしっかり、口使って言ってもらおうか。」
「…!!」
驚いたように目を見開くエマ。
恐らく もう意思表示しなくて済むと安堵していたのだろう。
でもリヴァイはそれではダメなのだ。
「言えるか?…言えるよな…」
赤面しながら、涙を溜めながら、その小さな唇が紡ぐ淫猥な懇願が聞きたい。
「リヴァイさん…」
エマの頬を両手で包み捕らえる。
許しを請うような瞳を無視して、親指で唇の形をなぞった。
「エマ」
「……」
「…」
「………さわ…て…」
もっとはっきり言えと眼で言う。
「触ってっ…私の…恥ずかしいとこ…っ」
そうだ…俺はその淫欲にまみれ、快感を渇望する声が聞きたかった。
「分かった」
リヴァイは満足そうに笑い、左腕をエマの腰に回し深いキスを注ぎながら、右の人差し指と中指を一気に割れ目へ突き立てた。
ヌチュ…
「ん゛っ!!ん゛んっ!ふんん゛ぅっ!!」
ヌチュッ、ジュポッ、ジュポッ
侵入した指はすぐさまエマの大好きな場所を目指し、迷うことなく引っ掻いた。
するとエマの背中は反り、待ちに待った快楽がやっと手に入ったと全身が悦ぶ。
リヴァイは自分の手を使って健気にねだる先程のエマの姿が脳裏に浮かんだ。
コイツなりに頑張ったんだ…ちゃんと褒美をやらねぇと
「んあ゛!っふ、んん゛っぅん゛っ!ん゛っ!」
引っ掻く速度が上がりエマは首まで仰け反らせて唇が外れるが、リヴァイはすぐに追いかけてまた塞いだ。
呼吸すらも奪ってやりたい
無意識にそんなことを思い、リヴァイは己の欲望も爆発寸前だと気が付く。そしてその暴走に身を任せた。