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【進撃の巨人】時をかける—【リヴァイ】

第28章 長い夜 ※




「おいエマ!笑い堪えながら言うんじゃねぇよ!そういう反応が一番傷つくだろうが!」

「フフフ、すみません!でもほら、老け顔だと歳とってから有利だって言うし。」

「おい…サラッと老け顔って言ったよな今……なんだ…ペトラに言われるよりも断然傷つくのはどうしてだ…」

「ごめんなさい!お、大人っぽい顔…!!」

「ぐっ…フォローしてくれるな…傷が抉れる…」

「ハハハハ!いいぞエマ!調子出てきたな!」

しょんぼりと肩を落とすオルオの背中をバシバシ叩きながらエルドは豪快に酒を呷る。

一連のやり取りに場は明るい笑い声に包まれた。






「それはそうとさーエマ。ずっと気になってることあるんだけど、聞いてもいい?」


ひとしきり笑い終えた頃、ペトラが唐突に話かけてきた。

手の熱を冷ますように冷えたジョッキを両手で包み、悪戯っぽい顔をしてこちらを覗き込む姿は本当に可愛らしくて、女のエマでも思わずドキリとしてしまう。

そんなことを思いながら、エマは深く考えずに返事をした。


「うんいいよ。何?」


「ズバリ…兵長とエマって付き合ってるの?!」


「!!」



思いもよらない質問にエマは固まってしまった。

ペトラの顔から順番に他の三人へと目を泳がすと、皆何かを期待するような顔をしてじっとこちらを見つめているではないか。


これはもうほぼバレているのと同然なんじゃないか…


まるで答え合わせを待ち望んでいるかのような視線を四人から浴びせられて、エマはすぐに限界を迎えてしまった。



「………付き合ってます…」


その瞬間、エマ達のテーブルはワッと今日一番の盛り上がりを見せたのだった。





「やっぱり予想的中ね!」

「あの兵長に想い人がいたとは…」

「俺はだいぶ前から怪しいと思ってたぜ。何せ兵長のことは誰よりもよく見てるからな。」

「兵長の雰囲気が変わったのはやっぱりエマのおかげだったんだな。」

皆口々に感想を言うがその顔はすごく嬉しそうだ。


「ねぇねぇいつからなの?!」

耳まで真っ赤にして小さくなっているエマにペトラがすかさず質問を投げつけると、他の三人も加わり一斉にエマへの質問攻撃が始まった。


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