第27章 Restart
「お前の言う通り気分は良くねぇな。その顔だってできることなら俺以外の誰にも見せたくねぇくらいなんだぞ…」
「え?!」
リヴァイの独占欲丸出しの発言に焦り出すエマ。
「言っておくが冗談じゃねぇからな?お前も俺がこういう男だってのはもう十分理解してるだろ?」
「それはもちろん…そういうとこも含めて、好きですし…」
頬を赤らめながらじっと見つめてくる。
どこまでも純真で無垢な少女。
はぁ……好きで好きでたまらねぇ。
俯むいたエマを覗き込むようにして、唇を寄せた。
「ん……っ」
「…共に戻ってこれてよかった。」
「リヴァイさん…」
時折視線を交差させながら、今隣に愛する者がいる幸せを噛みしめるように、二人は何度も口づけを交わした。
『ガチャ!』
「リッヴァーイ!おはよ…ってぇええ!朝から熱い!熱いねぇ二人とも!!あ、もしかしてもしかしなくても邪魔しちゃった?!」
無遠慮にドアが開く音と当時に聞こえた、無駄にデカい声。
その人物の登場でリヴァイとエマの甘い一時は強制的に終了させられてしまった。
「チッ……」
瞬時に眉間に深い皺が寄る。
そういや前にもコイツに邪魔されたことがあったな…
あれは確かエマにマッサージしてやってた時だ。
あの時も空気読まずに(いや、読んでたけどわざとか?)、押し入ってきやがった。
クソ…毎度毎度邪魔しやがって…
今回もたいして悪びれる様子もなくズカズカと入ってきて、何故かリヴァイ達の前に仁王立ちだ。そしてニヤリと口角を上げている。
「いやぁー邪魔して悪かったね。でも仲良さそうで何よりだ。おじさんは安心してるよーエマ!リヴァッぐ…」
「ハンジさんっ!」
「てめぇ…今度そんなアホみてぇな面でつまらんことほざいてみろ。次はその大事な眼鏡を叩き割るぞ。」
リヴァイは鬼のような形相でハンジの胸ぐらを掴んでいた。
ハンジの足がつま先立ちになってプルプルしてしまっている。
「そ…それは困る、なぁ……ハハ…ごめん悪かったって…」
「チッ…クソが」
掴んでいた襟をパッと離すと、苦笑しながら襟元を整えているハンジにエマが駆け寄った。