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【進撃の巨人】時をかける—【リヴァイ】

第4章 混乱




昨日執務室での一件があってから、エマはごちゃごちゃになった頭の中を必死に整理した。


その結果、リヴァイに対する気持ちはやはり勘違いだという答えに行き着いた。

無理矢理そう思い込んだ訳ではない。
よく考えた上での結論だったから、自分自身もこれでいいんだと納得していたのである。



そして翌朝、前日とは裏腹に頭の中はすっきりしていた。

エマは調子が戻ったのを感じると、今まで以上にやる気が漲って朝からパンを豪快に頬張っていたというわけだ。




「ハンジさん、一つ聞きたいことがあるんですけど…」

「んー?」

「訓練の見学って、できたりしないですかね…?」


ハンジは一瞬目を丸くしたが、口に入れていたパンを飲み込むとニヤッと笑った。



「いいねいいねぇエマ!立体機動装置の訓練が見たいんだろう?この間私の話を聞いてる時、目キラキラさせてたもんねぇ!」

「分隊長、訓練とはいえエマを連れて行くのは危険では?」

「少しくらい大丈夫だって!エマ、いいよ。特別に我々の訓練を見せてあげよう。」


ハンジの快諾に、大きな瞳は輝いた。



「本当ですか?!やった!資料やお話だけじゃいまいちどう巨人を討伐しているのかとかがイメージが出来なくて。」

「確かに、実際見るのとじゃ全然違うだろうからね。」

「ほんとに大丈夫ですか、分隊長。エマもあまり危険なことはしない方が…何かあってからでは遅いし。」


得意気なハンジとは反対に、モブリットは心配そうな視線を自身の上官とエマの交互に送る。



「モブリットは心配性だなーほんと!責任は私が持つ!これで文句はないだろ?」

「モブリットさん、ワガママ言ってすみません。でも危なくないようにちゃんと言い付けは守りますのでどうか…!」


「よし!そうと決まればさっそくエルヴィンに掛け合ってくる!」


ハンジ張り切った様子で両手を腰に当てて立ち上ががると、モブリットはやれやれと言った様子で頭を抱えていた。

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