第26章 兵長ご満足プラン ※
「リヴァイさん食べるの速い。」
「お前が遅いんじゃねぇのか?舐めずに頬張ってたらあっという間だったぞ。」
半分ほどになった白い丘になおも舌を滑らせ続けるエマ。
その口元に突然リヴァイの舌が這った。
「っ?!」
「ついてる。」
「ちょっ、普通に教えてくださいよ!」
「今教えてやっただろうが。」
「や!そうなんですけど、そうじゃなくて…」
エマはデパートで飴玉を掬い取られたことを思い出した。
また人がいるところでこんなことされてしまった…恥ずかしすぎる。
周りを見回すと列に並ぶ何人かがこちらに視線をやりながらひそひそ話しているのが目に入って、エマは慌ててリヴァイの耳元で小声になる。
「こ、こんなに人がいる前で、やめてください…」
「じゃあ口元にクリーム付けたままでもよかったのか?その方が恥ずかしいだろ。」
「それもそうなんですけど…」
意地悪そうに口角をあげるリヴァイ。
一体いつスイッチが入ってしまったのだろうかと思ったが、彼の意地悪はこれだけにとどまらなかった。
「あ!リヴァイさんもついてますよ?まったく人のこと言えないじゃないですかぁ、フフ」
顔をよく見ればリヴァイの口元にも液体となった白がついている。
さっきの羞恥を誤魔化すように素早くティッシュを取りだそうとしたのだが、それ以上の速さでその手を掴まれ太腿の上に置かれてしまった。
「そうじゃねぇだろ。」
「は、えと、」
「こっちで拭けよ、俺がやったみたいに。」
ニヤリとしながらリヴァイの人差し指がゆっくりと唇をなぞった。
「っ?!むっ無理です!」
すぐさま手をどかそうとしたが、太腿に押さえつけられている手には想像以上に力が入ってる。
これは有無を言わさない気だ…
「このまま俺が子供見たいに口元にクリームつけたままでもいいと?」
「…わ、わかりましたよ…」
もう一方の手には食べかけのソフトクリーム。
両手が塞がった状態でそんなこと言われたら、もう観念するしかない。
周囲の視線も痛いし、なるべく迅速に事を済ませようと素早く口元を舐め取った。が、その時ー
「んぅっ!」
リヴァイの顔が横へずれ、そのまま唇を重ねられてしまった。
しかも空いた手で後頭部をホールドされてしまい、逃げられなくなった。