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【進撃の巨人】時をかける—【リヴァイ】

第23章 予想外の出来事




「え?」

「お前にまた悪い虫がつかねぇか心配してるって言ってんだ。」

近づいてきた手が腰に回って引き寄せられた。


「ちょっ、ここ外ですよ?!」

「なんか問題でもあんのか?」

「お…」


大ありです!


と言いかけたところで自分を見つめてくるリヴァイの目を見て何も言えなくなる。
さっきまで不機嫌オーラを放っていたリヴァイの瞳は、今はどこか物憂げに見えたからだ。


「はぁ…お前は何も分かっちゃいねぇ。」

「…え?」

手のひらが後頭部に添えられたかと思えば、いきなり唇を奪われた。

艶めかしいリップ音を立てながら何度も吸い付くようなキスが降り、たちまちエマは頬を上気させてしまった。



「ん……だ、誰かに見られたら…」

「別にいい。むしろ見られた方が好都合だ。」

「な!んぅっ…!」


唇が一瞬離れた隙にやんわりと拒んでみるものの、リヴァイは顔色一つ変えずに物憂げな瞳にエマを映しながらまた口を塞いだ。

今度は舌を差し込まれ、深く深く口内を犯すような濃厚なキスに脚の力が抜けてしまいそうになって、思わずリヴァイにしがみついた。





兵長に怒られるかと構えていたが、何故か強引に唇を奪われてしまった。

時間的に外に残っている兵士は少ないと思うけれど、薄暗いとは言えまだ普通に見えてしまう明るさだ。

兵長は全然気にしてなさそうだけれど、こんなところを誰かに見られでもしたらすぐに噂になってしまうのではないか…

そんなことになれば恥ずかしすぎるし、どんな顔をして兵舎を歩けばいいのか分からなくなってしまう。



そんなハラハラする気持ちと、リヴァイからの濃厚な口付けの両方のせいで、エマの心臓はバクバクとうるさく鳴りっぱなしだった。




「ほう、お前はこうシチュエーションに昂奮するタイプか?」

回した腕がずり落ちそうになって力を込めると、リヴァイの片腕に身体を支えられて耳元で囁かれる。


「あっ…ちがいます!…ほんと、これ以上はもうやめましょ…?」

言い聞かせるように言うが、抱き寄せた腕の力は弱まらなくて、困った。
そして頭上からまた小さなため息が降った。


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