第22章 制御不能 ※

生温くて柔らかいものが背骨の上を滑っていく。


「ひゃぅっ！……わ、たし…そんな、誘うようなマネはしてませっ…」

「仮にお前にその気がなかったとしても、受け取る側はそう感じたんだから仕方ないだろ。」

「そっそんなぁ…」


弱さを映し出していた瞳はもうどこにもなくて、代わりに欲を滾らせた視線がエマに絡みついてくる。

エマは戸惑いながらも、身体は期待するかのようにゾクゾクさせてしまっていた。


背後から覆い被さって、背筋や腰、脇腹を中心に舌先や舌全体で舐め回される。手は尻や内腿を撫でていた。

たったそれだけで、すぐに甘い声が漏れ始めてしまう。



「まんざらでもなさそうじゃねぇか。拒否してたのはわざとか？」

「ちっがいま…あぁん……」


皮膚の上でリヴァイの唇が動く。

吐息が、唇が、舌先がエマの生肌を優しく刺激して、そのうちに何も考えられなくなっていった。



「さっき慰めてもらったお礼だ…屋敷じゃじっくりやれなかったし、今夜はまだたっぷり時間がある。」

「ふぅん…はぁ……兵長…」

「エマ…」









リヴァイの舌はその後もなお、エマの後ろをなぞり続けた。

自由な右手は相変わらず尻や内腿をまさぐり、時折下着の縁に指をかけ際どいところまでなぞったりする。


その優しくて甘ったるい刺激に酔いしれて、エマの中心はみるみるうちに熱い熱を持ってしまっていた。



「はぁっ、はぁっ、はぁっ…へいちょうっ」

「きもちいか？」

「へいちょ……」


身体中が熱くて、苦しい。

血管が大きく収縮を繰り返し、脈拍も速まっていてどんどん呼吸が激しくなっていく。


「熱いな…」



身体がおかしい…

薬の効果はもう切れてるはずなのに、まだ大事な部分には触れられてもいないのに…

身体の奥から込み上げてくるこの激しい疼きはなんなの…



「あっ、はぁっ…へいちょう、へいちょうっ…」


口を開けば切羽詰まったような声で名前を呼ぶばかりで、腰は無意識に揺れていた。



そこばかりじゃなくて…もっと違うところ…



「触って欲しいか？」