年齢=恋人いない歴の私が神様の嫁候補にされてたんだが
第1章 #01
青年は私の寝ている間に用事があったようで。
古代日本の神殿のようなところに来ていた。
神殿の一室である。
青年は商売繁盛の神、二人の前に膝ついた。
商売繁盛の神は二人とも大柄でふくよかで体格が良い。
烏帽子を被り顔に髭もはやして、微笑んでいる。
二人ともセットでコンビとして扱われる。
「ただいま参上しに参りました。」
青年は一礼をし神二人を見やる。
青年は神としてはまだ若く名前がないが、
商売繁盛と愛欲の神の候補で独神である。
黒髭の神、大黒は青年に話しかける。
「おぉ若いの。ご苦労であった。
して、成果はどうだ?
我々二人の現世利益の対価はもらえたか。
苗字家にはは現世利益をくれてやったと言うのに。
対価も寄越さぬ。」
私の家は商売をしていた。
商売繁盛の神を熱心に祀り祈りを捧げていたようだ。
その結果、店が孫の代まで続くという現世利益を得た。
商売繁盛の神は現世利益を寄越す代わりに
対価を要求する。
対価も寄越さぬ祖父に怒りを覚えていた。
対価は祖父の娘の長女の私である。