年齢=恋人いない歴の私が神様の嫁候補にされてたんだが
第5章 #05
帰ったらひとりぼっち。
そんな事を聞かされ私は動揺する。
土下座までして命乞いをする。
普段神様に感謝をするのだが、
願い掛けをしているみたいではしたない気もした。
「ひとりにしないでお願い。なんでもするから。」
優しいはずの青年は私を見下ろす。
「一人でも平気なはずの名前がそんな事を言うとはねぇ。
なんでもかぁ…。
じゃあ私のずっと媚び続けて。
甘えてくっつかってれば。」
人が来たら聞かれてしまうような声量で
青年は言う。むしろ聞かれても構わないみたいな態度でいる。
「媚びる…?
くっつく…?」
青年から指示されたのは未知の世界だった。
「はい。」
私は目尻に涙をためて流し、返事をする。
「ほんとにわかってる?
わからないならわかるまで教えてあげるよ。
こっちへ来なさい。」
私は青年に手を引かれる。
手を引かれた先は…。