年齢=恋人いない歴の私が神様の嫁候補にされてたんだが
第1章 #01
私は町の中へ夜な夜な散歩に出かける。
結構不審者扱いされそうだけど
それがスリリングでたまらない。
たまにこうやって変な奴にぶつかりそうになったりする。
苦手なウェイ系が三人横並びになって、中心となってるやつが
ぶつかってきそうになる。
ぶつかりそうになったのに不自然に遠ざけられた。
目ん玉ひん剥いて驚いてこっちを見ているが
気にせず歩く。
これも私の側にいる青年が守ってくれてる
という事は思いもよらなかった。
街の中を歩くと路地裏に出た。占い師の老婆が露天商をして座っていた。
テーブルに椅子、タロットが置いてある。
タロットで占うタイプの占い師か。
正直有名かどうかわからないが…。
私は目もくれず老婆の前を通り過ぎようとした時。
「ちょっとあんた待ちな。」
「え…?」
老婆が私を引き留める。
老婆は私の側にいる青年に釘付けになっていた。
青年に深々とお辞儀をした後、私に誘いかける。
「あんたに守護神様がぴったりとくっつかってる。
お金は取らないから座って話をじっくり聞いていきなさい。」
私は誘われるままに老婆の前に座る。
私は好奇心で姿を聞く。
その手の話はネットで漁ってて好きだし、興味津々だ。
「はい…。それで守護神様はどんな姿しているんですか?」
「白い狩衣を着てるよ。見た目三十代前半の若いお兄ちゃんだね。
今はやりの爽やか系イケメンって言うの?
いい男じゃないか。