年齢=恋人いない歴の私が神様の嫁候補にされてたんだが
第1章 #01
私が寝ている隣に着物を着た女性が立っていた。
何世代か前の祖父母が守護霊をしている。
祖母が女の勘で何かを察した。
寝ている私の横顔を見守る。
「おやまあ。なんだい。なんだか嫌な予感がするね。
きつく言っておかなきゃね。」
祖母が待っていると青年が戻ってくる。
またかと言う顔つきで祖母が
青年を見つめて詰め寄る。
「またあなたなの。守護神様だが何だか知らないけど、
あなたみたいな貧弱で軟派な男じゃ、
うちの孫の旦那彼氏は務まらないよ。
うちの孫は暗いように見えて
特別エネルギーの消耗が激しいの。
だから手厚く守ってやらなきゃいけないわけ。」
私の体質の事を話し長々と説教を始める。
完全にナメられている。
祖母は気に入らなければ神様にまで意見する女だ。
私の祖母はそういう女なのだ。
「遊びの男は近寄れないように私が防御してる。
それなのになんなのあなたは。
しつこくうちの孫に纏わりついて。」
私の布団が捲りあがり、身体が動く。
それに気が付いた青年は祖母の
唇に掌を押し付け塞ぐ。
「しっ…名前が起きる!」
「んぐ!?」
祖父母の唇に押し付けた掌を外す。
「今の話、聞かれたらまずいよね。」
「ふん。そうだね。今日はこの辺にしといてやる。
調子に乗るんじゃないよ。」