第1章 ⚫おい、起きてるんだろ?【リヴァイ】
しばらく続けていると、ナナの中は指を入れただけで痙攣するようになった。
おそらく動かした瞬間、直ぐに絶頂を迎えるだろう。
完全に堪えている筈だ。ギュッと目を瞑り、泣きそうになっている。
こんな顔を見て興奮しない方がおかしい。
本当は早く楽にさせてやりたい、もちろん自身のモノをここにぶち込みたい。
だが、俺は入れていた指を抜き取ると跨っていた体を起こし、ソファから降りた。
「チッ、もうこんな時間か。そろそろ書類整理しねぇとな。」
そう言いながら脱がせたナナの衣類を着せてやり、クラバットを直す。
行為を完全に辞め、書類が積み上げられた机に向かって歩き出した、その時だった。
「まっ、待ってっ!」
声のした方へ振り返ると、物欲しそうな顔をしているナナがソファから起き上がりこちらを見ている。
「なんだ。起きたのか?丁度いい。そろそろ起こそうと思っていた所だ。」
直ぐに目を逸らし、書類を手に取り椅子に座る。
「…へッ、兵長……!」
「あ?何してる、ボサっとしてねぇでさっさと書類を片付けるぞ。」
わざと目も向けず、書類に取り掛かる。
こんな演出をしている自分をおかしく思うが、こうでもしないと展開は進みそうにない。
俺の机の元まで歩いてくるナナ。
構わず無視し続けていると、俺の腕を小さな手で握って来た。
ボロボロと涙を流しながら唇を噛み締めているナナの顔をジッと見つめ、俺は言葉を待った。
「…私、兵長がずっと好きでした!……っこんな事を言うのは、大変失礼だと承知しておりますが…っ!」
「…言いたい事があるならハッキリ言え。」
「私を……抱いて下さ……っ!!」
ナナが言い終わる前に
椅子から立ち上がり、腰を引き寄せて唇を奪う。
「んっ…ぁ……はぁっ……。」
片手で頭を抑え、深い場所に舌を入れ込む。
先程の狸寝入りの時とは違い、必死にナナも俺に付いてこようと、舌を絡めようとしている。
が、その速度に合わせてやれる程、俺は優しさを持ち合わせていない。
「ま、待って下さっ、…んんっ。」
「待たねぇ。」