第26章 家庭教師 AN編 ☆
「お邪魔します。」
「にの~♪」
「こんにちは。ふふ…元気?」
「こんにちは!うん、超元気!!」
「試験どうだった?出来た?」
「あ…う~ん……」
「ふふっ…元気どこいった?」
「あひゃひゃ…!」
「じゃあ…結果、見せてもらおうかな」
「…にの…怒んないでね…?」
「そんな悪いの?」
「いや…う~ん…」
「ふふ…怒んないよ。…多分」
「あっ多分て言った!!」
「いいから見せなさいって」
試験中は家庭教師はお休み。
前日勉強は自分でってことで。
そして試験終わりも
お疲れ様ってことで休み。
だから今日は久しぶりの家庭教師の日。
「お、生物いいじゃん。」
「うん…それは」
「んー……これかぁ…」
「…すいません…」
「悔しいなぁ…。俺一番得意なのに…」
「にのは悪くないんだよぉ…」
「んー…」
文系教科が雅紀はどうも苦手である。
だから文系の家庭教師を
雇っているのだが…。
「悪くないって言っても…じゃあ俺なんのために来てんだ…」
「にのぉ~ごめん~っ…」
「…ま、ちょっとは上がった…よね…」
「うん…5てん…」
「……。凹む俺…はぁ…」
「にのぉ~…」
「…あ…なんで漢字ミスってんの?」
「あ…いや、、ど忘れ…?」
「しかもこれやったし。間違えたから2回やったわ」
「…ごめんなさい…」
「………はぁ……やる気が出ない…」
「えっ…あわわわ…」
「…ふふっ…なんだその反応…」
「へへ…ごめんねぇにの…」
「…んー。」
二宮はどーんとテンションを
下げてしまった。
二宮のため息を聞くたびに
雅紀は罪悪感でいっぱいでたまらない。