第23章 お兄ちゃん SN編 ☆微★
「うわ…」
「こーいうのをハンバーグって言うんだよ」
「…最初からお前がやればいーんだろ」
「勝手にやっといてそれはない。」
「……………。」
「…早く食えば」
「……いただきます。」
和の言うことは正しすぎて
反論出来ないことが多々。
目の前のハンバーグには
トロトロのチーズが乗って美味しそう。
ふと台所のくず入れを見ると
真っ黒の薄っぺらい焦げた炭が
入ってた。焦げたところをとったんだ。
俺の失敗作を無駄にしない辺り、
しっかりしているだけのことはある。
「…おいし…」
「…良かったね。」
「……デザートにアイス食う?」
「あんの?やった~。んふふ♪」
ただ笑うとやっぱり弟だと思う。
「俺皿洗うから、風呂洗ってよ」
「んー。……一緒に入るか?ふふ…」
「……考えとく。」
「…素直じゃねぇなっ!」
「うるさい、バカ兄貴」
「…そんなにお仕置きして欲しいんだ。へぇ~♪」
「っ…~~~っ//!」
赤くなっちゃって可愛い。
強がりなくせに照れ屋なところ、
兄の俺とは異なる性格だ。
俺はそんな和が好き。
弟としても好きだけど、
弟としてじゃなくても、好きだ。
和も、俺を好いてくれてる。
天の邪鬼で、めったに言っては
くれないけど、さっきみたいに
赤くなって照れてるのを見ると
ちゃんと分かるからいいんだ。
「和ー、風呂沸いたぞ。」
「んー…」
「…いこ?な?」
「……!//」
ソファーに座ってた和の後ろから
ガバッと抱きしめて頬にキスをすると
和はまたボッと顔を赤く染めた。
親がいない時にしか風呂に
一緒に入るなんて出来ない。
だからいつもこの時期は貴重なんだ。
「和?早く脱げよ。…それとも脱がしてやろうか♪」
「バッ、バカっ//!しょーちゃんが、先に脱いでよ、」
「んー?いいよ?」