第19章 執事 ON編 ☆★
「大野ー」
「はーい!!ただいま!!!」
「うん、和カッコいい!!どうぞ」
「ありがと。行くか」
「おはよう、和也」
「おはよう、父さん」
和也と父親は一緒の車で出勤するのだ。
「行ってらっしゃいませ、旦那様、和也様」
「ん、行ってくる」
「行ってきます、智」
父親がいる前では別人のように
きっちりとした言葉遣いをする大野。
和也がたまに笑いそうになるほど。
――――――――――
「お帰りなさいませ、和也様」
「ただいま、智。お腹空いたー」
「はい、既にお部屋にご用意させて頂いております。」
「ほんと?さっすが智~」
「どうぞ」
部屋の外では和也は大野を
良い執事だとアピールする。
部屋の中の状況がバレてしまうと
間違いなく大野はクビだ。
「見てみて!!綺麗に出来た!」
「おー…ほんとに凄いじゃん」
「だろ~!!ほら、早く食べて!!」
「ちょっと待って、着替えさせてよ」
「あ、そうだった。」
「ふふっ…智、自分のは?用意しな。一緒に食べよ」
「うん♪」
「いただきます!」
「いただきまーす!」
「…ん、旨い」
「んー旨い!!和んチはすげぇよな!執事の料理まで出るし、しかも豪華だもん!」
「そー?そんなんじゃないの?」
「ヒドいとこあったよ。執事は夜中に残り物とかさ」
「へぇ…良かったね、うち来て。」
「うん!超良かったよ!!和にも会えたし幸せ~っちゅ!」
「んっ…食べてる途中でするな!」
「じゃああとでいっぱいさせてねー」
「……分かったから早く食え!//」
「はぁい♪」