第18章 執事 AN編 ☆
「ニノ、好き。ずっと好きだったよ。俺のものになってくれるよね?」
「あ、の…っ」
「好きに立場は関係ないの。ニノは、俺のことお坊ちゃんとしか思ってないの?」
「……………」
「俺はニノのことただの執事だなんて思ったこと1回もないよ。ずっとこうして抱きしめたかった…キスしたかった…」
「………まさき…っ」
「…やっと素直になった」
「だって、…ふぇっ……」
「もー可愛いんだからぁ!」
「まさき、好き。好きっ…」
「ん、ありがとうニノ…」
二宮は雅紀の言葉に泣き崩れ
ポロポロと涙を流しながら
雅紀の胸に顔を埋めて眠った。
――――――――――
「雅紀様!!起きて下さい!!!」
「……………」
「………雅紀!早く起きてよ!!」
「…ニノ~♪ちゅっ」
「んっ!……ばぁか…//」
「ひゃひゃっ!ニノ可愛いー!!」
最初は執事の立場上、敬語で起こすが
次からは恋人としての言葉。
雅紀の寝起きは圧倒的に良くなった。
「はい、朝ご飯!早く食べて下さいよ!」
「ニノはー?はい、あーん。」
「……ん、…ありがと。雅紀が出て行ってから食べる」
「そっか、一緒に食べれたらいいのに」
「休みの日は食べますよ」
「うん♪」
「ニノ、行ってくるね!」
「行ってらっしゃいませ、雅紀様。」
「うん。バイバイ!」
「…ふふ……」
雅紀の部屋を出ると敬語だが、
今まで頭を深く下げていた二宮が
手を振って見送ってくれるように
なったことに、雅紀は大きな
幸せを感じながら今日も出掛けて行く。
End