第14章 学生カップル AN編 ☆
「にーのちゃ~ん!!!」
「…うるさい!!!」
どうも。1年の二宮です。
俺、最近、この学校に来たこと
後悔しています。あ、まだ5月だけど。
原因はもちろんこの人。
うるさいから分かると思いますが。
先輩で、2年生なんだけど
やたらと俺の教室に来ては
勝手なあだ名で叫ぶように呼ぶの。
俺はただ、転がってきたボールを
投げ返してあげただけなのに。
「にのちゃん!!ねぇ、1回で良いから遊びに行こう!お願いっ!!」
「相葉先輩…あんまり1年の教室来ない方が…」
「良いじゃん!!大丈夫、注目されるの慣れてるしっ!!」
「俺が嫌なんですっ!!!」
毎日こんな感じ。
人に注目されるのに慣れてない俺は
嫌で嫌で仕方がなかった。
でもいくら言っても相葉先輩は
聞いてくれないし。
「ねぇねぇねぇ~!!あ!じゃあ昼ご飯一緒に食べよう!!」
「じゃあってなんですか…あーもう分かりました。」
「やったぁー!!じゃあ後で迎えに
「来ないで下さい!!!!」
「えぇ~…」
「ちゃんと行きますから。どこですか?」
「んーじゃあ、中庭!」
「分かりました。」
「やったぁー!!後でね、にのちゃ~ん!!!」
「………………」
相葉先輩はデッカい声で
叫びながら帰って行った。
…恥ずかしくて仕方がないです…。
相葉先輩は、バスケ部で。
ボールを拾って投げ返してあげたら、
いきなり名前聞かれて…正直怖かった。
だって入学して早々、先輩に
目つけられたら嫌じゃん…。
まぁ…俺は相葉先輩に
ちょっと違う意味で目つけられたけど…