第13章 先生が好き SN編 ☆
「美味しいね!」
「ほんと?良かったー」
「んふふ…、ね、ケーキ食べたい」
「え?和、甘いもの嫌いじゃん」
「今日は食べたいの。いーでしょ?」
「俺は好きだからいいけど…」
「チョコがいい」
「うん、?」
食べ終わったあと、デザートに
ケーキを追加した。
いつもはデザートなんて
ましてやケーキなんか食べないのに。
「美味しそ♪」
「ね、なんでケーキ?」
「…ふふ。俺ね、今日二十歳になった」
「えっ!!?」
「今日、誕生日なの。」
「えっ…な、なんで言わないの!!」
「言ったじゃん、今。」
「今じゃダメじゃん!!」
「ん?いいじゃん。デートしたし」
「だって…!!……分かった、まだ時間あるからなんかプレゼント買わせて!!」
「いーよ、俺は翔といれて嬉しかったから」
「ダメ!!あげたいもん…、お願い!!!」
「………ん、ありがと」
絶対譲らない勢いで言ったら
和は苦笑いで頷いた。
「ね、欲しいものないの?」
「んー…物欲ないんだよね、俺」
「えー…」
「……んー…じゃぁ……」
「じゃぁ?」
「……ストラップ、とか」
「えー…安すぎない?」
「学生のくせに高いもんいらないよ」
「…でも…」
「ペアのがいーな…」
「ペア?」
「翔と、…ペアのが欲しい…//」
「……和可愛いっ!!よし!ストラップ買おう!」
「…………//」
頭を撫でてあげたらちょっと
俯いて照れてる和が、可愛かった。
買って、ちゃんと包装してもらって
和の家に帰ってから
ちゃんとプレゼントした。
早速和は携帯に付けて、
嬉しそうに笑ってくれた。
「ありがとう、翔…♪」
「うん!」
安い、小さいストラップなのに
和はほんとに嬉しそうにしてくれた。
肩に寄り添って来た和の
肩を抱いてぎゅっとして…
甘い甘いキスをした。
来年はちゃんと、もっと良い
誕生日にしてあげるね。
End